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え?「え?」
「だって、ロリでオタクのだめだめ親父だよ」
そこまで言いますか「そこまで言うか」
でも、いつも、こんな調子だから忘れかけてしまう。何でこの人と一緒になろうとしたのか。その理由を
「んー、俺がプロポーズするときに、お前が振り向いてくれないから俺はこんな風になってしまったんだ、と言ったらわりとすんなり」
「あなたは最低だ」
「だって、本当の事だし」
「それって脅迫じゃないの?」
確かにそんなこと言われたなぁ。うん、少しは妥協したところもあったかも(泣)あれ?私こっち来てから泣いてばっかだなぁ(泣)
「って、それだけじゃあないぞ。もちろん」
「じゃあ何?」
「ん、んー、多分こんなダメダメな俺の、唯一絶対の自信を持っていたところを見抜いていたんじゃないかな?」
「唯一絶対の自信?なにそれ?」
「俺が世界で一番仄を愛していたって事だよ」
あ、これだ。やっぱり敵わないな
自分の悪いところも、いいところも全部包んでくれる。安心させてくれる。そんな場所が、この人の所にはある。この人がいる場所が、私にとってそんな場所になる
そういう場所が欲しくて、私はこの人と一緒になろうとしたんだ。きっと
「ってな。ハハハ。よし、懐かしんだ所で記念撮影といくか」
「何でそうなるの?やっぱりお父さん趣味で買ったんでしょ」
「まぁまぁ。こっち来て。ほらレンズ見て」
ふふっ。今私があなた達の中に加われないのが残念。でも、あなた達が今、一番幸せなら、私はあなた達を雲の上から見守り続けます。私も写れるかな?後ろにいるね。私の分まで幸せになれるように、二人にいっぱいの幸せを
パシャッ
「よし、撮れたな」
「どんなの?見せて」
ふふ、二人ともビックリするかな?
「うわぁぁぁぁぁ!お父さん!これ!何か人の影みたいなのが写ってるよ!」
え?あ、あれ?
「ん?あ」
きー君?
「これは、少しぶれちゃっただけだろ」
「本当に?」
「ああ、本当だ・・・」
きー君・・・あなたは最後の所をぼかしたつもりなのかもしれないけど私はちゃんと聞いたよ
『安心しな、仄。俺が香を護り続けるから』
って言葉を
私今日はもう帰るけどまた来年会おうね
またね、きー君。香
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