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やっぱり俺、死ぬ運命なのかもしれない。
彼女に会ってからと言うもの、普段転ばないはずの階段からは足滑らせて5段くらい滑るわ、昨夜なかったはずの看板にぶつかるわ…誰と何をしていても、俺ばかりに被害がいった。
「だから、悪あがきはよしなさいってさっきから言ってるじゃない?」
「…っせぇ!俺だって、生きてぇんだよ!まだ20歳だぜ?」
…もうちょっと、充実した人生送りてぇっつぅの!つまんないことして、ダチとも上手くいってねぇんだもん。
せめて、仲直りくらいさせて欲しいぜ。ああ、もうこうなりゃあ、笑ってあの世に逝きたいっつぅの!!
「協力してあげよっか?」
「…んなこと、出来んのかよ?」
「出来るわ、私は貴方みたいな人に幸せのまま逝ってもらった方がポイント高いもの」
「ポイントなんて、あんのかよ…」
半ば、あの世という所の制度に呆れながら、俺は外を歩き始めた。
何するわけでもなく、とにかく外に出なければ何も始まらない気がして……
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