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「私はツ・ク・ル!創だ!このボケ男ー!」
私は後ろから話し掛けてきた空気読めない男・ボケ男に裏拳を繰り出した。
「おっとぉ♪」
しかし野郎は軽薄…軽快なバックステップで裏拳をかわした。
チィッ!憎たらしい!
しかしこれはいいサンドバックかもしれない!飛んで火にいる秋のボケ男!
「よし、来い!ボケ男!今日はテメーの相手してやるよ!
世界平和もとい、通学路の平和の為、そして私の精神の平穏の為に!散れ!」
私はクルリと振り向き、ニヤニヤと下卑た笑いを浮かべているボケ男に問答無用で蹴りを繰り出す。
「悪いけど、世界平和も通学路の平和もどうでもいいんでー。てかツクシンボ、スカートで足技なんかやったら見えちゃうぞー♪」
「ツクルだっ!つっ!てんっ!だろっ!
安心しろよ!ちゃんと短パン装備だっ!からっ!」
ヒョイヒョイと、私の追撃を避けながら、スカートを覗き込むような仕草をしてる無駄に器用男に、親切にもそう教えてやる。
「てか避けんな!当たれよサンドバッ!クッ!」
「やだよ♪痛そうだもんよ♪
つぅーか、さっきからボケ男だのサンドバックだのヒデェなぁ。俺の名前は本間 雹貴(ほんま ひょうき)だって」
「はっ!人の名前も正しく言えねぇような猿っ!がっ!んなカッコいい名前勿体ないっ!つぅ!のっ!」
私が思いっきりさげずんだ口調でそう言ったら、何故がニンマリと腹の立つ笑顔を浮かべる猿男。
…うん、サクッとあの世に送りたくなってきた。
とくに今は!あのニンマリ顔はムカつく!あの猫と被ってムカつく!
私が某猫を思い出してさらに闘志を燃やして、殺る気一発!今までで最高にキレのある回し蹴りをおみまいする!
その時、
「なに?ツクルってば俺の名前、カッコいいって思ってたのー?」
「はぁっ!?」
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