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「待て…今何時だ?」
確か私は学校に行く途中だった筈。…もしかして…ものっ凄い嫌な予感が…
「あ~、そういえばさっき予鈴が聞こえたなぁ…」
「はぁぁぁっ!?」
それ思いっきり遅刻じゃん!
ここからなら一本道だし、走れば5分で着くけど、絶対間に合わねえよ!
「てかお前も予鈴が聞こえたんなら早く言えよ!」
「え?ツクル授業受けんの?」
「受けるに決まってんだろ!私はお前と違って勤勉な学生なんだ!」
「へぇ~……とか言ってるうちに本鈴が…」
「あぁ~~~~!」
一本道の先に立っている我が学び舎から、キンコンカンコンとありきたりな鐘の音が響いてきた。
「くっ!一時間目は大好きな国語なのに!畜生!おいこら!テメェのせい…あ?」
遅刻のそもそもの原因に、文句を言ってやろうと前を向いたら、そこには誰もいなかった…
「しまった!抜け駆けされた!?」
な、なんて素早い奴!さっきの乱闘時の動きといい、…人間じゃないんじゃないか?
なんてこと考えてる場合じゃない!
今からダッシュすれば、三十分くらい授業受けられる!
私は急いで駆け出す。目指すは学校!授業もそうだが、今日は私は学校に大事な用があるのだ!あんまりトロトロしてはいられない!
あれ?そういえばあいつ、私の名前、途中から普通に呼んでなかったか?
なんでだろう?
鳥肌が立つ程不快なんだけど?
……とことん、私とアイツは相性が悪いらしい…
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