9月26日 金曜 曇り時々雨

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「さて、どうしたものか…」 取り敢えずツルリには適当なことを言って、さっさとその場をあとにした私は、自分の教室に向かってノロノロと歩を進めていた。 「しかし、シショーが出張中とは…」 困った。シショーには昨日の事を聞きたい…もといグチを言いたかったのに、居ないとは。 それが目的で学校に来たようなものなのに、無駄になってしまった。 「どうするかなぁ…」 謎が多すぎてスッキリしない。 中途半端な小説を読んだ気分… 何故図書室にチェシャ猫がいたのか…あの少女は誰か…なにより、閉まっている筈の図書室がなぜ開いていたのか… それとも… あれは全て夢だったのか…? 「夢と言ってしまえば、そこで終わりなんだけどねぇ…」 いっそ夢なら楽なのかもしれない……だが… 「あんな目にあって、全て夢です。はい、忘れて下さい。なんて納得いかねぇ…」 あの後も色々大変だったし…うわぁ、思い出したくねぇ! 「あの猫!絶対に見つけ出して、事と次第を聞き出してやる!」 たとえそれで更なる面倒事に巻き込まれることになっても、なにも知らずにこのままは嫌だ!このまま終わるのは… 「…ん?」 私がそこまで考えたところで、教室が見える位置まで来た。 ……のだが、 「なんで人だかりが出来てるんだ?」 何故が教室の前の戸にも後ろの戸にも、あげくの果てに窓にまで、生徒がびっしり群がっていた。
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