9月26日 金曜 曇り時々雨

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ガラガラガラッ と、あっさり開いた扉の向こう、まず一番最初に目に入ったのは奴だった。 「よう」 「………なんでテメーがいるんだよ…」 いや、確かにさっきの群衆の中には居なかったような気はしたけどね! しかし、なんで猫を閉じ込める為に閉鎖された教室に普通にいるんだよ! 今はボケ男はどうでもいいんだよ!むしろ私のイライラメーターがさらに上昇するから消えてくれ! 「いやぁ、なんでってここ、俺の教室だし?俺の席だし」 「確かにそうかもしれんがなぁ、今は完全閉鎖状態なんだよ!見ろ!今この教室にはお前しか居ないだろう!他の皆はお外で待機してるってゆうのに!それともあれか?逃げ遅れたのか!このノロマ!」 早口でそこまで捲し立てた私だが、奴は人の話を聞いていないのか、飄々としている。 コノヤロー!テメーへの言葉の為に使った酸素返せ! 「でもなぁ、それを言うならお前だって教室にいるじゃん」 「私はいいんだよ!教室に用があるから!」 正確には教室にいる猫に用があるからだが……と、いけないいけない!こんな時に馬鹿に構ってる場合じゃない! 「おい、ボケ男!……あ、やっぱいいや…」 こいつに聞くのは癪だ。自分で探そう。教室そんなに広くないし。 ボケ男が「なんだよ~」とか拗ねたように言ってるのは無視! ボケ男だけを視界からも意識からもシャットアウトして、教室をゆっくり見渡す……すると… 「……………」 目的の猫は案外すぐ近くにいた。
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