現世幻想譚

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  <シアワセノモトメカタ> 指先を見た。一体幾つの幸せに触れてきたのだろう? 手のひらを見た。一体幾つの希望を掴んで来たのだろう? 両腕を見た。一体幾つの夢を抱いてきたのだろう? ぼくは思う、幸せも希望も夢もたった一つのもので出来ている、それはこの身体。この身体はそんな幻想じみた欠片が集まり出来ている。 そう。 ぼくらは幻想の身体で幻想の世界に生まれ生きている。そして、これからも・・・・。ずっと。変わることなく、この指先と手のひらと両腕で・・・・求め続けながら。
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