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いつもの場所には自転車で15分ぐらいで着く。俺は遅刻するのが嫌いなので猛スピードでペダルをこいだ。
ちょうど1時にいつもの場所に着き、なんとか間に合った。この場所は辛島公園といって地下に駐輪場があるから俺が集まる場所としては最適な公園なのだ。
駐輪場に自転車をとめて、俺はナツキに電話した。
「もしもし、どこおると?」
地下で電話したせいか声が響いた。
「おー着いた?上におるばい」
上にあがり公園を見渡すとナツキは携帯をいじりながらベンチに座っていた。
「よっ!昨日ぶり(笑)」
「2分ちこーく(笑)」
そんなやりとりをしているとナツキはポケットからタバコを取り出した。
「ハル、吸うや?」
「なんでタバコ?てかお前吸うキャラじゃないど。」
ナツキは見た目だと大人っぽいからタバコを吸いそうだが俺の知る限り真面目だからタバコとは無縁と思っていた。
「受験のストレスってやつ?まぁ1本吸ってみるたい。これで俺らも大人の仲間入りばい(笑)」
「そんなんで大人になれるかて(笑)俺はいいや」
「そっかぁ…結構うまいばい。まっ、そのうち吸うかもな(笑)」
ナツキはいつもとは違うニヤつきをしてしぶしぶひとりでタバコを吸いはじめた。
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