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「それは俺のしつっ!」
彼女のこれまた長い脚が、俺の頬に直撃し吹っ飛ぶ。
こんな時にまで水色のパンツが見えたことに喜ぶ自分が哀しい。
「なっ! なんで蹴る……――」
辺りに舞った砂埃に意識が集中し、叫ぶのをやめた。
砂埃が消え、さっきまで俺がいた部分に大きな穴が空いていることに気付き、ようやくただ事でないってことに気付いた。
死んでいた。
彼女が蹴ってくれなければ死んでいた。
取りあえず、彼女はイイ奴ってことか?
いや、イイ奴は出会った直後の人間に、日本刀を向けたりなんかはしない。
と言うか銃刀法違反だし、俺の首を微妙に斬ったし……。
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