気がする。

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 風は冷たく、肌を刺す。  虚ろな目に、虚ろな夜空。  公園のブランコで、過去を瞼の裏に描く。  ――――こんなだっただろうか、と。  ――――疑問だけが心に残り、そして理解した。  ――――多分、そうだっただろう。  そんな、気がする。 「またか……」  その声は、ため息のほうが大きかった。
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