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「なんだ、こいつらは?」
「俺ら、完全に無視されてねぇ?」
辺りの面々は、愕然とその様子を見つめるだけだ。
「……とにかく今のうちだ。……その三人、一気に潰しとけ。……今なら楽勝だろ……」
リーダーが言い放つ。
「ああ」
「了解」
「終わりにすっか」
それに呼応して短髪達が黒髪達を取り囲む。
「エリートっても、中身は馬鹿なんだな……」
「落ちこぼれだろ。上の下って奴」
「マジ思うぜ。こんな完全ヤンキーと、本気で喧嘩してんだからな」
呆れたように呟いた。
その台詞に、黒髪とサングラスの表情が一変する。
「中身は言うな!!」
「誰がヤンキーだ!!!」
咄嗟に走り出し、短髪と迷彩服、それぞれの顔面に拳をぶち込んだ。
「えっ、えっ?」
その意外な展開に虚を衝かれ、身動きを止めるスカジャン。
「エモノ持ったからって、無敵だと思わないことだ!」
「それは言えてんな。武器に頼るから体が隙だらけなんだぜ!!」
左右の頬を殴打され、もんどりうって後方に倒れ込んだ。
そして沈黙が包み込む。短髪と迷彩服、そしてスカジャンは微動だにしない。完全にノックアウトされ、地面に転がっていた。
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