永遠の絆

11/13
前へ
/265ページ
次へ
「なんだ、こいつらは?」 「俺ら、完全に無視されてねぇ?」  辺りの面々は、愕然とその様子を見つめるだけだ。 「……とにかく今のうちだ。……その三人、一気に潰しとけ。……今なら楽勝だろ……」  リーダーが言い放つ。 「ああ」 「了解」 「終わりにすっか」  それに呼応して短髪達が黒髪達を取り囲む。 「エリートっても、中身は馬鹿なんだな……」 「落ちこぼれだろ。上の下って奴」 「マジ思うぜ。こんな完全ヤンキーと、本気で喧嘩してんだからな」  呆れたように呟いた。  その台詞に、黒髪とサングラスの表情が一変する。 「中身は言うな!!」 「誰がヤンキーだ!!!」  咄嗟に走り出し、短髪と迷彩服、それぞれの顔面に拳をぶち込んだ。 「えっ、えっ?」  その意外な展開に虚を衝かれ、身動きを止めるスカジャン。 「エモノ持ったからって、無敵だと思わないことだ!」 「それは言えてんな。武器に頼るから体が隙だらけなんだぜ!!」  左右の頬を殴打され、もんどりうって後方に倒れ込んだ。  そして沈黙が包み込む。短髪と迷彩服、そしてスカジャンは微動だにしない。完全にノックアウトされ、地面に転がっていた。  
/265ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1771人が本棚に入れています
本棚に追加