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「肩から一振りと
胸に穴の開いた男でした」
土方が振り向く
姿に変わりはないのだが少し沖田には笑っているように感じた
「それでどうしたんだ?」
冷静に話しを進める
何処かしら気になったのであろう
「胸の上に鬼橙と言う花が置いてありました
犯人は既に去った後でしたよ」
鬼橙と聞き
土方は底知れない笑みを浮かべたのであった
「今月で三度目だな」
煙管から息を吐き出して
天井を仰ぐ
「山崎には調べて貰っちゃいるがなァ
山崎でも未だに掴めねェらしい」
まるで楽しみだ
と言うように言葉を紡いだ
「何人たりとも邪魔はさせねェよ……ククク……」
喉で土方は笑っていた
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