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ここは平穏な村バルニ。
この村の獣人や人間達は仲良く暮らして農業に営んでいた。
しかし、獣人が人間を支配するこの世界では珍しい光景である。
それは、この地域を納める獣貴のクマ師が納めいるおかげであった。
クマ師の性格は温厚で人間、獣人を隔たりなく接してくれる為、他の地域よりは平和だった。
そんな村の中を一人の少年が歩いていた。少年はこの村の人間(獣人)達に笑顔で挨拶を交わしながら歩いている。村人達は皆、顔なじみ。少年にとって挨拶は何時もの日課となっていた。
そしてまた、少年は農作業を熟すおばさんに話しかける。
「こんにちは!おばさん」
「こんにちは、キリエちゃん。またおじさんのお手伝いかい?」
「はい!」
「偉いねぇ。お手伝い頑張ってね」
「ありがとう。おばさん!」
おばさんと何気ない会話をおえて、少年は再び歩きだした。
少年の名は――
キリエ・イルニス。
いたって普通の少年だ。
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