バルニに暮らす少年

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カラン… 店のドアのベルが鳴る。 「こんにちは!おじさん。店の手伝いにきました!」 「おぉ、キリエか。待っていたぞ」 キリエは村唯一の料理店の手伝いにいつもきていた。 実は、この店の店主のおじさんには昔からかなり面倒を見てもらっていて、その恩返しにと店を手伝っていたのだ。 「何をすればいいですか?」 「それなんだが…ちょっと難しいことを頼みたいんだ」 「難しいこと?」 「あぁ、砂鏡洞の奥に生えてるスナメダケを取って来て欲しいんだ」 「砂鏡洞なら…多分大丈夫ですよ」 少し自信はないが、キリエは砂鏡洞なら何度か行ったことがあった。流石に奥までは行ったことはないが…。 「すまないな」 そういうとおじさんはキッチンから果物ナイフを取り出した。 「あそこはサソリがでる、これを持って行きなさい」 「ありがとうございます」 キリエは果物ナイフを受けとり、バックの中へしまった。
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