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部活の野郎の間でも話題の一年生、ランちゃん。
まさかランちゃんに呼び出されるとは、ナハハハ。
俺も捨てたもんじゃないなあ。
ただの野球ボーズじゃないなあ。
ぶっちゃけ化学赤点ギリギリなだけじゃないなあ。
・・・何で俺?
よくわからないが、俺はランちゃんに呼び出され、放課後図書館の前、いわゆる告白スポットで夕日に照らされ青春の一ページを飾ろうとしていた。
オレンジに染まるランちゃん。
頬が赤く見えるのは、照れてるからかな、それとも夕日のせい?
カワイイなあ。
おっ、ランちゃんがこっちを向いたぞ、口を開いたぞ。
何ていうのかな?
なんか俺、ドキドキしてる。
これダマシじゃねえよなあ。
「せ、せ、せせせ、先、せん、せんぱぱ、せ、先輩のここ、好きです!!!」
カワイイ!!
でも言い間違えたぞ。
俺のここ、じゃなくて、俺の事、だろう。
カワイイなあ。
ランちゃんは耳をいじりながら、俺を真剣に見つめて、もう一度叫んだ。
「先輩のここ、耳の後ろが好きなんです!!!」
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