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騒がしい教室に響く様々な声。
仲のいい人同士笑う者や新しい友達を作るために話しかける者。
その他にもいろんな音が教室中駆け回っていた。
「俺等また同じクラスだな。」
そう言いながら俺に近付くのは去年一緒のクラスで仲のいい『隆司(タカシ)』だった。
どちらかと言えば今っぽい感じの隆司は女子から人気があるらしく、いつも回りには女の子の声が響く。
……紹介が遅れた。
俺は数也(カズヤ)
どちらかと言えばガリ勉タイプな俺。
俺と隆司……
わりと正反対な2人なのに妙に気が合う。
好きな音楽、嫌いな奴、考え方……
そのどれもが何となく似ている。
「そう言えば彼女とはうまくいってるの?」
「んにゃ。春休み中に別れた。」
「ホント隆司は別れるの早いよねえ。」
「しゃ~ねえじゃん。だってあいつさあ……」
隆司と話すのはすごく楽しい。
時にお互いバカにしたり喧嘩したり嫌になる事だってあるけど俺は隆司が好きだった。
何でも話し合える……俺にとって初めての『親友』だ。
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