モノクロ。

6/9
前へ
/43ページ
次へ
控え室の入り口から店長の呼ぶ声がした。 「リョウ、7番ボックス、指名」 まだ片方しかついてないまつげ。あたしは慌ててもう片方を取り付ける。 「えっ、ちょ、待っ…!誰っすか?」 「浅羽さん。ボトル入れろよ、今日客少ねーからボトル入ったらちょい日払い色つけてやっから」 「えっマジ、やった。浅羽部長最近羽振りいいから、たぶん楽勝っスよ」 「よし、出させてこい」 まくし立てる店長。 あたしはライターとハンカチをたぐりよせ、席を立つ。 隣ではアスカがカチカチケータイを弄ってた。
/43ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加