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他人の為に自らを犠牲にする……。
自己犠牲の精神……。
そんな想いを抱きながら生きる男が成嶋の他にもう一人いた……。
そう、謎の男ミズキである……。
ある日突然、“山ピーの魔法の言葉”について調べていたリサに声を掛けてきたミズキ……。
昔は『Club Angel』でヤマトと共に青春時代を駆け抜けた。
数々の修羅場をヤマトと共に越えてきた。
だから仲間であったヤマトの名を使い悪事に手を染めている輩を許せないとリサに話し、自ら行動を共にする場面も少なくなかった。
ミズキがリサに話した言葉に偽りはなかった……。
だが、ミズキの真の狙いは他にあった……。
ミズキはずっとある“探し物”をしていたのだった……。
それを探し求める為にミズキは全人生を賭けていると言っても過言ではなかった……。
ミズキが探してるもの……。
それは……。
そしてミズキにはもう一つ大きな秘密があった……。
それはミズキという名が本名ではないということだった……。
そう、ミズキという名前は本名ではなかった……。
考えてみればそれは日常的に起こり得る極ありふれたことだった。
街で偶然知り合った者が本名を名乗るかどうかなど分からない……。
いちいちIDチェックをするわけでもないのだ……。
それはあなたの身にも起こり得る極ありふれたことだった……。
とにかくミズキはその“探し物”の為に単独で動いていた……。
そしてその“探し物”が“山ピー”の手に落ちたことを知った時、ミズキはリサやエリカ達とたもとを分かつこととなる……。
そう、それはそう遠くない未来の話だった……。
【続く】
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