76人が本棚に入れています
本棚に追加
それは突然やってきた……。
昨夜見た夢のことなどすっかり忘れ、心地よく眠っていたアタシは、物々しい物音で目を覚ました。
朝から一体何……？
寝ぼけまなこに体を起こしたアタシの前に、覆面を被った数人の男達が部屋の中に押し寄せてきた。
なに……何……？
訳が分からずパニクっているアタシを抱き押さえ、男達はキャミソールとショーツ一枚しかはいていないアタシを強引に下の階へ連れていった。
突然現れた謎の男達によって階段を降りて行ったアタシの前に、両手を後ろ手に縛られ、ガムテープで口を塞がれている古城の姿があった……。
「センセー……」
アタシはそう叫んだが、男達はアタシを玄関から外に連れだし、家の前に停めてあったバンの中に乱暴に押し込んだ。
アタシに続き、古城も車の中に押し込まれた。
アタシと古城を取り囲むようにして両脇にそれぞれ覆面を被った男達が乗り込むと、車はけたたましい騒音を響かせながら走り出した。
一体、この男達は何者なのだろうか……？
そして、アタシと古城をさらった目的は何なのだろうか……？
平穏な日常生活はこうして破られた……。
【続く】
最初のコメントを投稿しよう！