―弐―

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かちかちかち 時計の音で目が覚めました。 夕食を食べ終わった後、何故だかそのまま寝てしまったんです。 何時頃だったんでしょう? 障子の向こうに影が有ったのは 障子の向こうに誰か居たんです。 こちらを向いて居ました。 月灯かりのせいで、人影はくっきり浮かび上がってました。 千紗都も隣で死んだように眠っていました。 私は障子越しの影に気付かれないよう 眠りにつこうとしました。 けど 目が合ったんです。 障子越しに目が合うなんて可笑しな話ですが、はっきりと相手がこちらを見たのです。 静寂がとてもうるさかったです。 何時間も何時間も目を合わせて居た気がします。
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