第一章 序章

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初めて乗る馬の乗り心地は 悪かった・・っていうか、 お尻が すごく痛いんですけど・・ もう1時間は馬で 走りっぱなしである。 どこに拉致しようってんだ、 コイツは・・ 「ヘーイ、  オサムライサーン  ドコヘ ワタシヲ  ツレテイクデゴザルカー?」 武者「三河だ」 三河? 徳川? なぜ、徳川だ? 今川と織田の 戦いじゃないのか? いや、待て待て  今川の静岡から ここまで攻め上るには 岡崎やらの三河を 通らなければならない。 ってことは徳川は 今川の傘下ってことか? 私は少し、ガックリとした。 何故なら、信長に逢って みたかったからだ・・ まあいい。 この際、 今川でも何でもいいわ。 「オー!  トクガワ デスネー!」 私はあまりにも 無言で走る、この武者に 話のネタを振る。 全く、つまらない男だ。 少しは 話かけてくれればいいのに! 武者「トクガワ?」 おや? 話が通じない・・何故だ・・ 「ミカワ ヲ、オサメテル  トノサマ デース!」 武者「松平殿のことか?」 松平? ああ、そうか  徳川家康は  旧姓、松平だっけ・・ 「オー!  マツダイラデ-ス! カンチガイ シテマシター ソーリー!」 反応が無い・・ 会話のキャッチボールが 出来ない・・ 戦国時代の男は つまらんのぅ・・ 本当につまらん・・! 私を口説くことも 出来ないのか! 武者「見えたぞ・・ あと もう少しだ。」 前方には砦?のような ものが見える。 桶狭間で敗れた今現在の 前線基地だろうか?
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