第一章 序章

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砦に辿りつくと、 人々の視線が痛い。 当たり前だ・・ なんてったって私は セーラー服・・ まさしく奇妙奇天烈に 違いない。 しかし、こんな砦で 敵が防げるのか? こんなものは すぐに陥落するだろう・・ 武者「着いたぞ。降りろ」 私が馬から降りると、 人が わんさかと 近寄ってくる・・ そして、口々に こう叫ぶ 「物の怪じゃ!」 「夜叉じゃ!」 「いや、天狗じゃよ!」 化け物扱い、 本当に ありがとうございます・・ 兵士達を かき分けて 奥の方へ歩くと 大将?らしき男がいた。 あれが、 朝比奈とかいう奴か? 武者「朝比奈殿だ。 ひざまづけ」 私は仕方なく、 ひざまずいた。 やがて、朝比奈が 近づいてくると、 目を丸くして朝比奈は言う。 朝比奈「何者じゃ、こやつ」 武者「はぁ・・  バテレンだそうで・・」 朝比奈「バテレンとな? 妖面なオナゴじゃが・・ バテレンとなると 色々 役に立つかも しれんな・・」 しめた!! 「オー! アサヒーナー! ワガ クニノ  ギジュツ ヤ チエ ヲ  ホシクアリマセンカー?」 朝比奈「ん?  そうじゃな、 敵でないのなら 囲っても構わんが・・」 居住食、ゲット! この時代の外国人は 重宝されていたと 授業で聞いていた 私の勝利である。 歴史の山田先生、 ありがとう! 私は 山田先生に 思わず感謝した。 こうして、 私は朝比奈泰朝という男に 居候という形で 仕官したのであった。
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