第二章 松平との亀裂

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あれから3ヶ月が経った・・ 私は氏真の傍女として 色々な 手伝いや世話をしながら この館で暮らしている。 そして 私は 朝比奈泰朝の養女となり 朝比奈由美という名に 改名していた。 氏真「う~・・ 困ったでおじゃるよ~」 私の横で氏真が 何度も困った 困ったと 吐き散らす・・ ウザい・・ とりあえず、黙らせるために 何が困ったのかと聞いてみる 「何かお困りのようで・・」 氏真「松平じゃよ・・ 何やら当家から離れようと 企んでおる・・」 まあ、こいつが当主なら 元康殿(家康)も、 独立したくなるわな・・ 「早急に軍を整える  必要があると存じます」 氏真「麿に戦えと いうのか!? そりゃ、ダメ ダメ! 超、ダメでおじゃる・・!」 超、ダメって・・アンタ・・ 「時は戦国の世に  ございます・・ 向こうが攻めて来た時には 遅いかと・・」 氏真「無理じゃ・・ そちは元康を知らんのじゃ あの男には麿は勝てんわい」 頼りない男だ・・ 確か、山田先生によると 今川は武田と徳川に攻められ 滅ぶ・・ 今のうちに徳川を潰して おかなければ・・ 「その議、わらわに お任せくださいませぬか?」 氏真「そちのような オナゴに 何ができるというのじゃ!」 お前よりかはマシだわ。 「まずは、元康の元にいき 交渉にて 抑えてみせまする・・ それが超、ダメなら・・ いくさのお覚悟を」 氏真「そちがか?」 「はい」 氏真「馬鹿馬鹿しい・・ オナゴを交渉の使者に 出すなど古今東西 聞いたことがない」 ええぃ・・歯がゆい・・ 「なら、松平に所領を  盗られなされ  わらわは元康に  抱かれましょうなぁ・・  あぁ・・氏真様のお傍を  離れとうありませんのに」 氏真「そ、それはならん!」 「なら、わらわにお任せを」 私はギラリと氏真を 睨みつける 氏真「う~ わかった・・ 好きにするがよい・・」 徳川家康? 上等よ。 この私の400年先の知恵で 潰してやるわ・・
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