第八十章 我が道

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アカベの『ようだった』 というのは、 さえが『アカベ』と 呼んだのだので 私はそれをアカベだと 認識したが、 さえが言わなければ 私はそいつが誰なのか わからなかった。 何故わからなかったのか? それは、アカベが 変装していたからである。 変装といっても、 深編笠という、 顔全部を覆うを笠を 引っかぶり、 尺八という笛のような楽器を 片手に持って 袈裟を着ていただけ・・ いわゆる虚無僧という 禅宗の一派である 普化宗という 僧の格好である。 アカベよお・・ おまえは何という、 ベタな変装を しているんだ・・ おもっきり、 怪しすぎるぞ・・ ここは同盟国領地なんだし 変装する必要も 無いだろう・・ 思わず私の顔は引きつる。 虚無僧姿のアカベに ちょっとビックリである。
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