第八十章 我が道

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まず、アカベが発した言葉は さえに対してだった。 アカベ「何故、わかった?」 さえは鼻を二、三回 クンクンと嗅ぐ 所作を見せると 「匂いじゃ・・  匂いでわかるんじゃ・・  伊賀者は匂いでわかる」 などという。 犬か・・おまえは・・ アカベ「犬か・・  おぬし・・」 心の中の言葉が アカベと被った・・ 「して?何用じゃ?」 私はアカベへと問う。 アカベは深編笠を両手で ゆっくりと外しながら 私へと顔を見せ こう言った。 アカベ「越後が不穏な動きを  見せておるようじゃ」
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