消えていた夏
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消えていた夏
気が滅入るような蝉の声も、眩しかったはずの太陽も。あの日だけは何も感じなかった。 物心ついた頃には、既に隣に居たトモダチ。そう、いつも一緒だったトモダチは、あの日一言だけ言い残して去って行った。 いつもの近所の公園で、ボクらは約束したんだ。“十四年後、日本で一番大きな桜の下で会おうね”と。 ………ウツクシキユメカナ……。
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