第一章

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「なによ、あの妖精が私の部屋より自分の部屋の方が綺麗だなんて言うから、ちょっと見せてもらおうかと思っただけじゃない。」 そんなに綺麗なのかなって思ってさっ。 頬を含まらせて、ばあばに背を向ける。 「ばぁばは言っておいたはずですよ?妖精は自分の家に触れられるのを嫌がると。」 …そうだっけ? あいにく私の記憶力の悪さは群を抜いている。 「触れた者は妖精に呪いをかけられるから誰も触れないのに、よりによって姫様が触れるなんて……」 あぁ、悲しい、と呟き、目にハンカチをあてるばあばを今まで何回見たコトか。 「反省してます~。ほら、その証拠に罰として、私は別にいいのに、一生懸命運命の人を捜してるじゃない。」
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