死亡推定日時

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めまいが治まってからは 特に異常も感じなかったので 気にもとめていなかった。 その2日後 夫と買い物へ出かける途中 同居している義母から 携帯に連絡が入った。 「九州の叔母さんから電話があって お母さんが亡くなったって。早く帰って連絡して」 私は一瞬何のことかわからなかった。 母は10年ほど前に父と離婚し 一人で借家を借りて住んでいた。 障害を持った父の代わりに 男勝りの肉体労働をして 苦労をして私たちを育ててくれた。 その苦労がどれほどのものか 間近で見て知っていたから 私は両親の離婚に反対できなかった。 離婚してからは 悠々自適な生活だときいていたから 『死んだ』 と聞いても実感がなかった。 理由がわからなかったからだ。 事故?病気? 慌てて帰った私は 連絡をくれたという叔母さんに電話した。 「おばさん? 福子だけどどういうこと?」 「あぁ!福ちゃん 早く帰ってきて、お母さんが死んじゃった」 「なんで?事故?」 「わからない 今警察が調べてる とにかく早く帰ってきて」 警察? ただならぬ叔母の様子に 急いで荷物をまとめ 夫と子供を連れ 実家へ帰った。
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