死亡推定日時

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途中、妹に連絡し 合流してから叔母の家に行くことになった。 「どういうことか聞いた?」 「さっぱりわからないよ」 久しぶりの再会だというのに まさかこんな話から始まるとは。 妹の旦那も赴任先の広島から駆けつけた。 夕方に連絡を受けて 叔母の家に着いたのは明け方2時をまわっていた。 玄関や座敷には 煌々と灯りがついていて たくさんの親戚が集まっていた。 「叔母さん!」 「あっ福ちゃん やっときてくれた 早くお母さんのとこへ 行ってあげて」 私は妹と 集まっている親戚の人を割って 奥に寝かされている 冷たくなった母のもとへ寄った。 白いハンカチが顔にかけられている。 おそるおそる ハンカチをとった。 顔はもう色がなかった。 妹はわぁっと泣き出した。 私はまだ実感がわかず 涙が出てこなかった。 「なんで…?」 それしか言えなくて 泣きじゃくる妹の横で ただ茫然としていた。 近づいてきた叔父が言った。 「コタツのコードでね 首つってたんだよ」 「え…っ」
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