プロローグ

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今でも夢に見る 小さな頃の記憶――     『お嬢ちゃん、おじさんの家でビデオ見ようか?』     不気味な笑いを浮かべ、あたしの手を握る生暖かい手。 本能で危険だと悟る。     『やだ』     必死に抵抗していたあたしは、気付けば優しい香りがするママの体に包まれていて   安心したせいか、しゃくりながら泣いていた――     男なんて嫌い、怖い、嫌らしい。     あたしの中で男性に対する不信感が植え付けられた出来事だった。      
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