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上司の歓迎(?)の言葉と共に朝礼も終わり、通常の仕事を始める。
男性社員は早々に散らばり、女子社員が大和怜を取り囲む。
興味のないあたしは隅にある自分の机に座りパソコンと睨めっこ。
でも――
何故、容姿で人間の良し悪しを決めることが出来るのだろう。
見た目が良ければ性格は関係ないの?
どれだけ性格が良くても、見た目が良くなければ蔑んでもいいの?
決して大和怜が悪いわけではないけれど、ちやほやされる要素を持ち合わせている彼に対して不快感を覚えてしまう。
あたしはちらりと彼を盗み見る。
大和怜は鼻の下を伸ばし、嬉しそうに女子社員達の質問に受け答えている。
そう思っていた。
だけど彼は鼻の下を伸ばすどころか、冷たい目をして女子社員達を見ていた。
まるで軽蔑しているような、汚らしいものでも見るような冷めた目をして。
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