第二章

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無我夢中で先を進んで行くと、鬱蒼と生い茂っていた木々を抜けた。 それは突然で、薄暗かった視界は一気に白く輝いた。 一瞬目を閉じたアリスだが、ゆっくりと目を開いていく。 完全に目が慣れてから、辺りを伺う。 広大な平地。 目の前には大きな湖が静かに水面を揺らしている。 その湖の周りには高い木々が取り囲み、ここへたどり着くのは難しく思う。 その湖の真ん中に、大きな城が悠然とそびえ建っていた。 「…お城…あった」 『あったね』 相変わらず他人事。 そんな猫を恨みがましく睨んで見たが、本人は全く気にする素振りは見せない。 無駄だとわかっていても、せずには要られないのは人間の性なのか… そんな事を思いながらも、もう一度城へ目を戻した。  
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