第二十四章 西上作戦。

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武田軍別動隊.南信濃衆, 約三千人の精鋭部隊を率いる秋山信友の軍勢は東美濃の織田方の要塞.岩村城を。 もう一つの別動隊.赤備隊約五千人を率いる山県昌景の軍勢は三河の徳川方の柿本城.井平城を。 そして信玄率いる武田軍本体は,徳川家康の本拠.遠江を。 三部隊の武田軍は一斉に動きだしたのであった。 元亀三年(1572年)十月十三日 武田信玄率いる本体は. 甲斐出発から十日ほどで, 六つの諸城を陥落させたのだった。 勢いに乗り.上洛という大義名分がある武田軍を前に徳川方の諸城は落ちていったのである。 -武田本陣- 幸隆(まずは。上々な出来でござりまするな。のぉ-喜兵衛!!) 喜兵衛(後の昌幸)(はッ!!父上.父上達の勇猛な活躍もありまするな!!) 信玄(うむ。喜兵衛も中々の活躍振りよ!!これは大物になりよるぞ!!) そんな会話の中,伝令兵が入ってきた。 伝令兵(申し上げまする。 山県様率いる,軍勢五千は. 三河の諸城を落とし本体と合流完了致しました。) 信玄(そうか!!!あいわかった。) 幸隆(流石は.山県殿じゃ!!後は.秋山殿が東美濃の要塞.岩村城を落とせば全軍を総動員できまするな!!) 信玄(そうじゃ!!天下は後少しじゃ!!) 同年十一月 秋山軍は.岩村城を猛攻の末.織田軍の援軍到着前に 早々と落とし信玄本体と合流を完了したのだった。 これで全軍の武田軍は. 軍議を行った...
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