始業式

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その日の夜10時前 『マーコちゃん!着いたよ。』 誠の家の下に着いたので電話をする。 「ちょっと待ってな!」 眠そうな顔をしながら悠輝も来た。 「おーっす。桜、タバコちょーだい。」 『はい、どーぞ。』 誠が家から出てきた。 「ほな行こか。近所の団地から攻めよか。」 『はーい。』 誠が物色している。 「きったない原チャリばっかりやなぁ~。」 『やなぁ。もう今日はやめる?』 「あ!これにしよ。この旧ジョグにしよ。」 『ほんで、どうやって盗る?』 「あ、サクここ支えといて。ハンドル蹴ってハンキー潰すから。」 『アニキなかなか、めちゃくちゃなことするんやね。』 悠輝は眠そうにしながら周囲を気にしている。 「あとはここを抜いて…、はいこれでもういけるで」 『ん?いけんの?どうしたらいいん?鍵ないやん。』 「いいから、キックでかけてみ。」 『ん~、うん。』 ブゥゥゥン、ブゥゥゥン 『うわっ、スゲェ。ちょっと乗ってきていい?』 「いいけど、サク乗ったことないんやろ?ポリと遭遇したらまずくない?」 誠が心配そうにしている。 『まぁ、いけるやろ。』 ブゥゥゥゥゥン
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