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「っひゃあ!?」
突然抱かれたのでつい変な声が出てしまった。
なにせお姫様抱っこを急にするとは…。
普通は誰だってびっくりはするはずだ。
変な声が出ちゃうのは、私だけ…?
「おわっは~。軽いね~、ヴァレンちゃんは。ホント、食べちゃいたい……じゅるり」
ひよりんの口元からは、微かに涎が見えていた。
こ、怖いよ~。
「ほんじゃま、いっくよ~!」
そう言うと、ひよりんは大地を思いっ切り蹴った。
私は、首を上から右に曲げてみると、下が少し見えた。
あれは……九龍さんかな。
「待ちなさ~ぃ!!」
私から聞こえたのは九龍さんの小さな叫び声だった。
ここからみると、豆粒みたいな大きさだ。
……え?豆粒?
今更ながら、私は気付いてしまった。
私とひよりんは……そう、浮いていたのです!
「……ひ、ひ、ひゃうあ△☆×※*@~~!?」
自分でも、何を言ってるかさっぱりだった。
いつの間にか浮いていたのでかなりびっくりした。
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