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私が呆然としている時、後ろから肩を叩かれる。
叩いた主は、ひよりんだった。
「どうだい、私が考えたヴァレンちゃん専用の入学式歓迎会は?」
満面の笑みで、私を伺う。
凄かった。
最初はもうここではやっていけないと思ったのに、急にこんな歓迎を受けるとは思わなかったからだ。
「…おや?」
ひよりんは私を見て気付いた。
…私自信が気付かず涙を流している事に。
「そうか…嬉しいんだね。良かった、良かった」
優しい声と共に私を包んでくれたひよりん。
私はほんの少しの間だけ、泣いた。
「よし、ほら、ヴァレンちゃん。前に上がって、みんなに一言いってきなされ」
そう言うと背中を押され、私はゆっくりと前の台へ上がり、マイクを貰う。
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