この学院を生き抜く為に…

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「まずは、ヴァレンさんがかのヴァルキリー様だと言う事」   ヴァルキリーとはやはりあのヴァルキリー家の事なのだろうか。   「古代よりこの大陸を守り続けた戦乙女ヴァルキリー。皇家の地位を得たヴァルキリーは現代にまで引き継がれ、今では誰もが知りうる人物。これが皇家ヴァルキリーの歴史」   ん、まてよ…。   確か私が思っていた皇家ヴァルキリーには分家があったはず…。   今のを聞いた限りではそのような話は無かった。   「待ってください!」   私は焦るかのように院長さんに言う。   「何でしょうか?」   落ち着きながら冷静に対処する院長さん。   しかし、私は冷静ではいられなかった。   「私は、ヴァルキリー家の分家の者だと思っていましたが。それは違うのですか?」   「はい、違います」   率直に返された。   それじゃあ、本当に私はヴァルキリー家の皇女なの…。   「それを証拠づけるものが幾つかあります。まず、スタイルや顔立ち。それにその制服に、その聖魔防具です。それは亡くなった皇女セシル・ヴァルキリー様が着ていた。又使っていたものです」
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