この学院を生き抜く為に…

12/18
前へ
/89ページ
次へ
それを聞いて私は妙に納得してしまった。   その理由はこの制服が死んだ母の形見だと言う事。   それにこの制服を見て、ヴァルキリーだと気付いた生徒もいた事。   すると辻褄が合う。   それじゃあ、やっぱり私の本当の母は女皇様…。   ん?そういうば制服の事を言った後に聖魔防具っていってたけど…。   私は自分の姿を確認した。   そう言えばあの時からこの状態であった事に気付いた。   「………あれ?」   私はその聖魔防具の頭から先に取ろうとした…が無理だった。   「…取れましぇん」   私は涙目になった。   「う…う……かっわいいよぉ~、ヴァレンちゃん~」   そんな私を見てだか、ひよりんが抱きついてきた。   「…………可愛い」   なんか、蘭花さんの目が怖いんですけど…別の意味で。   「それは普通には外せませんよ」   「じゃあ、どうすればいいんですか~?」   涙目になりながら私は院長さんに助けを求めた。   「それはですね…なにかしらの物を想像して、唱えるのです。リチューンと」   私は外したい一心で頭の中で考えた。   浮かんだのは、何故だかうさぎの人形だった。   「リ、リチューン!」   そう言うと、私のくっ付いていた聖魔防具が光だし、一カ所に固まった。   その固まった光は、やがて原形を留め私の想像していた物へとなった。
/89ページ

最初のコメントを投稿しよう!

77人が本棚に入れています
本棚に追加