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「それは誉め言葉ですか?」
「フ…さあな」
うさぎの人形は一人立ちをして、院長さんと何やら話しているようだ。
私はその内容を理解出来なく戸惑うばかり。
そんな戸惑ってる私にはお構い無しに二人は不吉な笑い方をしていた。
「こ、怖いんですけど…非常に…」
「た、確かにな…」
苦笑いしながらも二人に怯える私。
それに共感する蘭花さん。
そんな中、ひよりんだけは違った。
私が見たひよりんは…笑っていた。
「お二人方さん、ちょぉとこっちに戻ろうか。さっきからこちらの二人がビビってる始末だし、何より話が進んでないぜぇ~」
その言葉に我に返った院長さんは少し慌てながらも、話を再開した。
「ゴホン…。えっと、まずこのホーリークロスについてですが、これは女皇セシル様のトランスアーツ。正式に言うと、ヴァルキリー皇家代々受け継がれたマテリアルなのです。したがって…」
「あ、あの…ちょっと質問いいですか?」
私は院長さんの話を割り込んだ。
その理由は、当たり前のように話についていけてないからだ。
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