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 始まりは聖暦2499年。   八つの大陸がある内の一つ【ムーン大陸】の王都ベリウスでそれは起きた。   そこの王宮にて新しい命が誕生する瞬間、空から爆発音が鳴ったと思いきや、王宮が停電し、家臣や兵たちは混乱し、パニック状態となる。   しかし、不思議な事に、数分たつと自然と停電が直り、何事も無かったかのような雰囲気をただ寄せている。   だが、異変は既に起きていた。   皇とその知人が真っ先に女皇の個室に向かい、皇は個室の前にたどり着くとドアを思いっきり叩き開く。   そして、そこには信じられない光景が待っていた。   それは、血だらけの女皇の死体だった。   皇と知人はすぐさま駆けつけると、女皇のお腹を見ると既に平らであり、皇は辺りを見回した所、それらしきものは見当たらなかった。   皇が途方にくれていると、知人が驚きの顔で指を差している。   指差した先には、女皇の腕の中……皇は中を覗き込むとそこには小さな赤子が大事に抱かれていたのであった。
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