プロローグ

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ここはとあるビルの一室。円形のテーブルを囲うように、4人のスーツ姿の男性たちが座りなにやら会議をしている。 一人の男が声を張り上げて言った。 「このままではいずれ一般市民にまで被害が及んでしまう! やはりここはもっと隊員を導入して是が非でもヤツの暴走をとめるべきだ!!」 それに対し、正面に座っていた男がそれに反論した。 「そんなこといったってなぁ、もうすでに何人もの隊員がアッチの世界から戻ってこれなくなってるんだぞ!? これ以上やったって単に犠牲者を増やすだけだ!」 右隣に座っていた男もそれに賛同する。 「確かに。増員なんかして下手に犠牲者を増やしたらマスコミに知られて大変なことになる。このことはまだ世間には知られてないことだからな」 なかなか答えが出ないまま時間だけが過ぎていく。そんな時、今まで一言も喋らなかった男が、その重い口を開けた。 「彼らに……彼らに頼もう……」
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