Ｎ．Ｂ．Ｎ．

世界は愛で満ちている！

「申し訳ありません、ティーチャー」

僕が慇懃無礼にふんぞり返って言ったのが気にくわなかったらしく、コツコツと黒板に書かれた数式を指先で叩いて見せた。解けってことか。

「解いてみろ」

やっぱりそうなんだ。んーと、ごーかけるさんがー、じゅうごでー、るーとにぶんのいちたすー……メンドイ。

「えーと、じゃあ、２√３あたりで！」

と、僕は目星をつけてみた。ただの勘ともいう。

じゃあってなんだじゃあって、とクラスメイトがツッコんでくれた。うむ、ボケ冥利に尽きますな。