世界は愛で満ちている!

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  ◆ ◆ ◆ 寝起きは最悪だった。 枕がしっとりと濡れ、まぶたは腫れぼったく、頭は鈍痛を発している。あの夢を見たときは、いつもこう。 夢から戻りきれない。まるで、思考に霧がかかっているかのような、はっきりしない頭で思う。 ああ、学校に行きたくないな、と。 それでも、もそもそと起き上がり、わたしは鏡の前に立つ。 寝起きは機嫌が悪そうと評判の『僕』だが、こうして見ると、なるほど。そう思いたくなる気持ちはわからなくもない。 目は光を失い、そして表情をも失せた能面のようなわたし。 ただ君達は勘違いしている。むしろこれが本当。君達と笑い合う『僕』こそが偽物なんだよ。
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