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気分が悪い。
頭が切実に訴えてくる鈍痛に顔をしかめて、目を開けた。
見慣れた天井。
見慣れたベッド。
見慣れた部屋。
ああ自分の部屋か、と認識するのに数分を要した。
待て待て待て。
確かわたしは学校にいたはずだ。何故?
早退したのだろうか。無意識のうちに帰って来られるだなんて、わたしの帰巣本能も捨てたもんじゃないなあ。感心。
左手の甲の傷は、治療こそされてなかったものの(無意識に帰ってこれるなら包帯くらい巻いてくれたってバチは当たらないだろう、わたし)出血は止まっていた。
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