11人が本棚に入れています
本棚に追加
僕は教室全体に響くような声で異議を申し立てた。僕の声はよく響くと評判だ。
「年がら年中遅刻してるじゃないか」
「まあその通りですけど!」
「逆ギレすんな」
「逆ギレに憧れる年頃なんです」
「反抗期か」
「いえ、倦怠期です」
「意味がわからん」
「僕にもわかりません」
ぽんぽんとテンポよく続く会話に、クラス中が笑いで満たされる。藍藤学園高等部名物とまで言われるようになったコレは、もはや恒例行事。ある女子生徒なんかはこれを見ないと調子が狂うのよねー、と言っていた。
最初のコメントを投稿しよう!