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「俺も…考えすぎだって、思いてぇよ…
疑うなんて一番イヤだぜ?
…でもな…、智貴の傍に、このペットボトルが落ちてたんだよ…
爺ちゃん…、母さん…、智貴がこうなったのは…、夢奈のせいじゃないよ…
また、俺のせいみたい…」
2人の方を見て、悲しい表情で呟く。
「すまん…
話がみえんのじゃが…、差し入れって誰からの差し入れなのじゃ…?
…!!!
…まさか…」
頭が混乱してしまい、立ちくらみを起こしたようだ。
祖父は、一瞬、足元をふらつかせた。
“ワナワナ”と体を震わせ、
「…倖宏…
お前の心当たりと言うのは、………婆さんか…?」
倖宏は苦倖宏の体を掴む。
「俺の勘なんだけどね…
智貴が飲んだ飲み物には…、多分、理性なくしてしまう薬…
媚薬が混ぜられてたんだと思う…
だから…、あいつは…、自分を抑えるために、こんなやり方を…」
倖宏の表情が怒りに燃え尽きる表情に豹変していく…。
「絶対…、許さねぇ…
俺に手出せばいいだろ…
何で…夢奈や智貴に…
しかも薬まで…絶対に、許さねぇ…」
拳を握りしめ、唇を噛み締め、
「悪ぃけど…、愛海と亜里早を呼んでくれ…」
琢磨に頼みつけた。
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