許せない…

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琢磨は、倖宏に頼まれた通り、亜里早と愛海を呼びつけた。 20分後…、顔色を変えた亜里早と、息を切らせた愛海が走ってきた。 “バシッ!!” 走って来るなり、亜里早は、夢奈に近づき、夢奈を叩く。 「あんた…、智貴になにしたのよっ!!」 この行動に、皆が驚いた。 「…えっ…!?」 夢奈は叩かれた頬に手を添え、呆然と目を見開いた。 「お前、何やってんだよ!!?」 倖宏が亜里早の肩を掴み、怒鳴りつけた。 「痛いな!!  離しなさいよ!!  夢奈が、智貴に怪我させたんでしょ!!?  なんで、こんな女庇うのよ!!」 肩から手を離す身動きを取り、夢奈を指差し、次から次に、信じられない言葉を突きつけてきた。 「お前、さっきから何、言ってんの…?  いい加減にしろよ…?」 我慢限界になった倖宏は、亜里早の胸ぐらを掴んだ。 「倖宏、やめなよ…」 それを止めに入った愛海が、微妙な表情で、夢奈を見ながら…、 「琢磨から…、“病院に来い”って、連絡あったあと…、お婆ちゃんから連絡があって…  智が今、手術中らしいって言ったら…  ……信じたくないんだけど…、飲み物に、夢奈が媚薬を入れて…、智を誘惑したせいだって…」
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