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必死に、思い出そうと体を丸めた…。
自分の体を見て、青ざめる…。
………服を着ていないではないか…。
―はぁっ!?!
何で、裸なんだ…?
ダメだ…
どうしても、思い出せない…―
倖宏は、次から次に混乱していく。
“ガチャッ”
ドアが開いた。
“ドックン…、ドックン…”
「嘘だろ…?」
部屋に、入ってきた人物を見て青ざめる…。
「あ!!
気付いた!?
先に、シャワー浴びたよ!!
倖も、シャワー浴びなよ!!」
髪の毛を乾かしながら、体にバスタオルを巻いた女性が倖宏に、笑いかける。
“ドックン…、ドックン…”
女性も自分も裸…。
―まさか…そんなバカな…―
動揺する倖宏に、女性は、近くに寄り、倖宏の頬に触れてきた。
―気持ち悪い…
俺に触るな―
とっさに、腕を振り払った。
手を振り払われた女性は、意味ありげに笑いながら、
「あんなに、激しく抱いてくれたのに、そんなに恥ずかしがらなくても良いじゃない!!」
恥ずかしそうに呟き、また倖宏の体に触れてくる。
“ドックン…、ドックン…”
―ありえない…
俺が、夢奈以外を抱くなんて…
絶対に、ありえない!!―
ありえないと叫びたいが、記憶がないため、叫べない。
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