永訣日

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  何 成 幾 不 面 牀 得 玲 何 隠 良 前 忍 瓏 袖 雲 看 語 臨 前 濡 其 月 相 乎 光 乎 姿 光 共     『牀前相共に語る  面月光で良看す  雲に隠れぬ其の姿に  幾何ぞ袖が濡れんや  玲瓏成る光を前に  何ぞ忍び臨すること得んや』     曹操の長嘯に夏候惇も涙した。     『寝台の前で、君と共に語る。  顔は月光でよく見える。  雲にも隠れることのないその姿に、  何度私の袖は濡れたであろうか。  美しく澄み切った光を前に、  どうして忍んで涙を流すことがあるだろうか。』
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