‡プロローグ‡

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あっ。美術室に筆箱忘れてきちゃったよ。 …気付いたのは、早めに終わった部活の後でそれでも既に日は沈んでいた。 私は急いで誰もいない校舎へ…。 あれっまだ電気ついてる…。 真っ暗な廊下の奥に光の花が一輪咲いているかのようで、怖さはすぐに失われていった。 乾いた絵の具の匂いがその一帯を端的に表してさえいた。 白く染まりかけた窓は寒さを感じさせる。
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